第4回 情報システム部のあるべき姿

こんにちは!ジョーシスのこばやしです。前回の「情報システム部が嫌悪されることがある?」というトピックスをお話ししましたがどうでしたか?

蓋を開けてみたら意外とお互いにきちんとコミュニケーションをとっていれば解決できそうな問題もありましたね。

そんな情報システム部がなぜ、今必要か調査結果をもとにもう少し掘り下げて探ってみましょう。


どのようなニーズがあるの?

ニュースを見るとIT化やDX化と何を実際するのかわからなくとも言葉だけは耳にしたことがあると思います。
コロナ騒動が始まる前から注目されているデジタル化の課題。自社の事業では全く関わりのない世界だと思っていませんか?
実は、いろいろな方法でIT技術を取り入れて業務の効率化コスト削減を実現することができるのです。役割については、過去に掲載した情報システム部の業務と役割とは?をご覧ください。

IT化?DX化?というお話は別の機会にさせていただきますので今回は、どのようにIT技術がさらに注目されて重要になってきたのか一緒に見ていきましょう。

【1】クラウドサービスの定着と実用化

クラウドという言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、近年では利用者が大規模な基盤システムやソフトウエアを持たずとも、インターネット上で必要に応じてサービスを受けることができる仕組み「クラウド」と呼ばれるIT技術が幅広く使われるようになりました。

身近でいうとGoogleが提供している「Googleフォト」というクラウドサービスでは、クラウド上で写真を保存またはバックアップを取るまたは、他の人に共有するという個人的な使い方ができます。

また、企業間では自社専用のプライベートクラウドとして受発注業務(EDI)や顧客管理、請求管理等をクラウド上で行い、共有やデータの活用などが迅速かつ的確に行うことができます。

クラウドを導入するとこんなメリットがあります!

初期導入費用が従来のシステムより抑えることが可能

*導入の手間もさほどかからない場合が多い。

*インターネットの環境があればどこかれでも利用可能。

*社内でサーバーを設置する必要がないので電気代や運用保守にさくコストも削減できる。

システム不具合などが起こった場合などもクラウド提供者が対応するので安心して利用できる。

ペーパーレス化やリモートワークに適している環境づくりが可能。

*サービスにも準ずるが、基本的にセキュリティの安全性も高い

*バックアップに適している為、BCP(事業継続計画)対策として災害時における事業資産の損害を

 最低限に抑え、早期復旧を可能に。

クラウドの利用状況

以下図にある総務省発行の情報通信白書のクラウドサービスの利用状況調査結果によると、クラウドサービスを少しでも利用している企業の割合は64.7%であり、前年の58.7%から6.0ポイント上昇していることから需要が増加しているのがわかります。

また、クラウドサービスの効果については、「非常に効果があった」または「ある程度効果があった」と回答した企業の割合は85.5%となっており、クラウドサービスの質やどこまで業務に特化したサービスかにもよるのでばらつきはあるものの、大半の企業が効果があると回答しているようです。

クラウドの具体的な利用方法と情報システム部の必要性

上記の調査で利用していると回答したうち、最も多いクラウドサービスの利用方法が「ファイル保管・データ共有」が56%でした。

次に電子メールや社内共有サイトとまさにどのような企業でもすぐに実用できそうな内容が上位にあり、「営業支援」や「プロジェクト管理」等の少し高度な利用が求められる内容は下位に位置しています。

これは、使いやすいとはいえクラウドが万人に万能に使えるわけではなく、IT技術に詳しい担当がいなくてもできる業務か?利用者自身で使いこなせるか?によって分かれてくると思います。IT技術の知識が全くない従業員に「インターネットに接続してクラウドにアクセスしてファイルを保存しておいて」と伝えたところで「???」となってしまうと思います。

クラウドを自社に導入する環境の準備から運用保守といった業務を担うのが我らが情報システム部です。たとえば、顧客管理や受発注管理、請求管理などのクラウドを導入したいとします。その際に、どのような情報をその部署が取り扱っていて、どのような結果を出したいのか要望の洗い出しや希望に近いクラウドの選定または、プライベートクラウドの手配を行うなど、外部への窓口として活躍します。

【2】ブラックボックス化してしまった基幹システム

一般的に基幹システム(自社システム)を導入してから相当な時間が経過し、最新のIT技術の恩恵を受けるための拡張性や保守性が低減しているシステムをレガシーシステムと呼びます。
レガシー(Legacy)」を直訳すると、「遺産」といういい意味ですが、会社では汎用コンピューター(メインフレーム)である基幹システムを意味する場合もあります。
一般的にレガシーという言葉は前向きな意味で使われますが、情報システムの世界では、「先人の遺物」「時代遅れのもの「古くて使いづらい」というネガティブな代名詞として使われています。
今、多くの企業が抱える大きな問題であるのがこのレガシーシステムなのです。

レガシーシステムは、システムを提供した担当者が何十年も前に独自開発したものが多く、業務改善や不具合などが発生する度に中のプログラムを部分的に修正したり、更新したりするために利用する追加データ作成して適用するなどの対応が行われています。また、このように追加対応していくうちに、システムが非常に複雑な構成になり、かつ老朽化が進み拡張性や柔軟性が乏しくなっている場合が多いと言われています。

以下のような問題が起こる中で、維持コストだけがかさむようなシステムをどうして維持しているのでしょう?

それは、その企業にIT技術に精通した情報システム部がいるわけではなくレガシーシステムに特化した情報システム部がいるのみでレガシーシステムの保守派として新しい技術に目を向けない場合や、経営者自身もその状態で良しとしてしまっている現状があります。

レガシーシステムにおける問題

経済産業省のDXレポートによるとレガシーシステムの存在DX推進の足かせとなるリスクとして挙げられているように業務改善や事業改革において障害となっているのは間違いないようです。

レガシーシステムであるAS400など事務処理向けのコンピューターである「オフコン」(正式名:オフィスコンピューター)は、ハードウエアも仕様設計も古いシステムで有無をいわずに再構築をせざるを得ない事態になっている。

また、そのレガシーシステム構築時の利用者は、高齢化している場合や退職してしまっていることでますますブラックボックス化し、情報システムのベテラン社員しか保守できない事態になっています。

▼レガシーにおける問題点

*現行の予算や運用・保守の費用がかさむ

*システム自体が改修を重ねることで肥大化かつ複雑化してしまい、扱いずらくなる。

*レガシーシステムを理解できるエンジニアが高齢化してしまい、新しい世代には受け入れがたく、

 近い将来誰も改修ができなくなるかも?

このようなシステムに時間とお金をかけ続け、いつ使えなくなるかわからない爆弾のような状態に会社の大切な業務を託したままでいいのでしょうか。

IT技術であれば、そんな基幹システムの代わりに最新技術を屈指して導入しやすく、扱いやすく、管理しやすい環境を手に入れることも不可能ではありません。なにか不具合が起こってからでは後の祭りですよ。

【3】情報システム部担当者の高齢化とそこに隠れている問題

高齢化問題、長時間労働、少子化・・・いろいろな問題が日本企業の存続を脅かしていることをご存じですか?

実際に出生率の激減と共に団塊世代の高齢化などが重なり、定年後も働くというライフスタイルもごく当たり前になりつつある2021年。そうです、他人ごとではないんです。

近年ではその知識や経験豊富な人材が高齢化するに伴い、色々な問題がが生じています。次の世代に伝えようにも伝える人材が足りておらず、定年退職の年齢の延長などという暫定的な対応で経済を引き続き支えています。もちろん、これだけが理由ではありませんが、内閣府発行の高齢社会白書によると65歳以上人口は総人口に占める割合(高齢化率)の28.8%まで増え、今も尚も増え続けています。

また、経済産業省のDXレポートによると2015年時点ですでに約17万人のITにおける人材が不足しており、2025年には約43万人の人材が不足すると想定されてます。今後このようにITに特化した人材が不足する中でIT化/DX化を推進することですら難しくなると言われています。

昔ながら続けている手作業や紙ベースでのやり取りでも業務が回り、コストの面でも問題ないのであれば、それもいいと思います。
しかし、人の手を割かずにIT技術を使って時間や人件費などを削減できる方法業務を簡素化かつ容易に継承する術があると聞いたらあなたはどうしますか?これ以上人手不足になる前に「今」動き出すしかありません!

コロナ渦で加速したITへの取り組み

2020年に新型コロナウイルスの流行により緊急事態宣言が発令され、事業者はリモートワークの活用や休暇取得の促進等により、出勤者数の7割削減に努めるよう政府より指示がありました。

今までにない異例の状況に迅速な対応を余儀なくされましたが、中小企業の多くはスムーズに在宅勤務に移行できる環境は無く、やむを得ず通勤している状態または、CMで宣伝されているようなITに詳しい外部の企業に移行を託して一難を凌いだ会社も少なくありません。

新型コロナウイルスの流行により生活様式はもちろんのこと、一部の業種においても今まで当たり前として行っていた業務の一部がここ数年で大きく変わり、リモートワーク(在宅勤務/遠隔で業務を行うこと)が必要不可欠になったことで連絡手段であるZoomやTeams、Slack等のIT技術が広い業界で周知し、実用化されるようになりました。

その他にも紙主体で扱ってきた書類を電子化し、出社しなくても書類の確認や承認作業など容易に行い、対面をすることなく業務を進めている等、まさに新しい仕事の在り方が確立されつつあります。

今後も、いつ収束するかわからないコロナ渦下でいかに安全かつ効率的に仕事を進め、業績を上げられるかが問われています。一部業種を除いて、通勤が当たり前の世の中は終わりなのかもしれません。

【1】新型コロナウイルスの流行による意識の変化

新型コロナウイルスの流行は今も世界を大混乱させ、企業存亡の脅威に晒され続けています。そんなカオスの中で、改めて事業の見直しや立て直しに煩労されている企業も多いかと思います。

そこで、「感染拡大を防ぎかつ、顧客や従業員を守りながら、いかに事業を継続させることができるか」、「経営難によりコストを可能な限りカットしなくては会社存続の危機だ」っといった声に応えられる手法の一つとしてデジタル化(IT化)が注目されています。

2020年からは、感染防止策の中で多くの従業員が出社を制限され、従来対面で行っていた会議等の業務やサービス提供、紙ベースで処理していた事務などの仕事の在り方について見直しが急ピッチで求められ、多くの企業がIT技術を使った新たな取り組みを導入せざる負えない状況でした。

以下の図は、2021年度中小企業白書より抜粋したコロナ渦が始まる前後のデジタル化に対する意識や優先度の変化を示しています。
これの表を見ると、全産業ではコロナ渦開始後において「事業方針上の優先順位は高い」もしくは「事業方針上の優先順位はやや高い」と回答する割合が6割を超えており、業種別においても同様に優先順位が流行前に比べて高くなっていることから新型コロナウイルスの流行が「新しい環境にあわせて自社のビジネスを迅速に変革していかなければ生き残ることができない」デジタル化の重要性を再認識させる一つの契機となっていることがわかります。

【2】サービスの提供方法の変化

こちらも新型コロナウイルス流行による影響でよりニーズが高まったオンライン販売/通信販売。流行前からもインターネットの普及が急速に進み、オンラインでの販売を推進する動きが盛んに進んでいました。

大手Amazonや楽天などサイトで気軽に商品を購入できるようになったのを皮切りにいまではインターネットで買い物や何かを依頼/手配するといったことが当たり前の世の中となりました。

以下の図は、2021年度中小企業白書より抜粋した業種別の2020年の売上高を顧客属性別に反映したものです。
こちらは、2020年の年間売上高の見通しにおいて前年同期を100%とした場合の割合を示しており、100以上の割合が多いほど売り上げを見通しどおりに計上していることになります。
そこで内容をみていただくと、ほとんどの業種において事業者向け(BtoB)に展開している事業の方が消費者向け(BtoC)に展開している事業よりも 100 以上の割合が高いのがわかります。

一方で、コロナ渦による緊急事態宣言などで売り上げに多いな打撃を受けているはずの製造業や卸売業・小売業では消費者向け(BtoC)の方が 多少ではあるが100 以上の割合が高くなっている。

これは、消費者向けのサービスは対面が多いものの、製造業や小売業ではインターネットを利用した販売EC販売:Amazonや楽天もそのうちの一つ)を導入したことで対面での接触を避けて引き続きサービスを提供できるように対応したこともあり、こうしたIT技術を屈指した提供方法をいち早く取り入れた事業を早期展開できる業態かどうかで、売り上げに影響の差が出ている可能性も考えられているようです。


中小企業における情報システム部門の未来

情報システム部の黒い現実とは、営業や技術部門の様に儲ける部門ではなく仕事が出来て当たり前、トラブルが発生すれば責められ、業務実績を評価される事は少なく、日頃の運用維持に疲れている中で、スマホ対応など世間の流行に遅れてはならないなど、やるべき課題は蓄積される一方で、社内の理解者は少なく孤立してゆく傾向があります。

しかし昨今のDX化推進が叫ばれている中で、「儲かる仕組み」を構築する絶好のチャンスであり、これからの情報システム部門は、コストセンター(コストとなる部門)からプロフィットセンター(利益を生みだす部門)になると思います。

そんなチャンスを得るためにいくつか問題を解決しなくてわなりません。

人材の扱いとコストの問題

多くの企業がIT導入における課題として「人材不足」を挙げているなかで、特に中小企業では「一人体制」または「他業務との兼任」という担当からしてみたら過酷な状況から脱却できていない現状があるようです。

その対策として取り組む運用効率化では、「使いやすいシステムへの転換」「クラウドの導入」「システムのスリム化」「保守・運用の外部委託」といった取り組みが行われているようです。
そんな中で、1/4の中小企業が人材不足に悩んでいながらも、その解決となる運用効率化にそもそも取り組んでいないと回答している現状があります。

運用効率化に取り組めない理由として、企業規模にかかわらず知識・情報の不足、人的リソースの不足コスト不足が挙げられていますが、中小企業はコスト不足を理由に運用効率化への取り組みが消極的になっている現実が見えてきます。

人材が足りない為に効率化しなければならないのに、人とお金がないから、効率化が進まないという状態に陥っているのです。

積極的なIT投資により大きく利益をあげている企業はたくさんいるようです。多少なりとも投資をしなければ、利益は生めませんよね。

最後に・・・

業務効率化やコスト削減を目標に始まったIT化/DX化も「いつか予算と時間があえば導入を検討する」という考えから、コロナ渦により改めて考えさせられるようになった企業も多いと思います。

また、他の同業者より先手を打た事業の展開と発展を望むのであれば、IT技術は絶対不可欠と言っても過言ではありません。

IT技術におけるニーズが高まる中での人材不足の悪化。この記事を見ていただいて、少しでも必要かもしれないと感じたのであれば手遅れになる前にIT技術に特化した情報システム部/機能の強化やIT技術の導入を前向きに視野に事業の見直しをすることをお勧めします。

そこで「そんなこと言われてもまずはどうすれば?」っとお困りの方々に朗報です。次回は、弊社「情報システム部合同会社」が御社にできる事業/業務改革についてお話ししようと思います。

<ことばめも>
*テレワーク:「Tele=離れたところで」と「Work=働く」をあわせた造語。
*リモートワーク:「Remote=遠隔」で「Work=働く」を意味していて「在宅勤務」とも言われています。
*ワーケーション:「Work=働き」ながら観光地で「Vacation=休暇」を取りつつリフレッシュすること。

今日の内容をみて「どうしたらいいかわからない!」、「もう少し詳しく教えて!」というご要望があればこちら(左記の「こちら」という部分をクリックすると弊社問い合わせに画面遷移します)までご連絡くださいね。

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